施工計画書を作る上で大切な心構えとは
施工計画書はそもそも何のために作るのでしょうか?
施工計画書を作成する目的としては、工事の計画をすべての関係者が理解できて、計画通りに工事を完了させることです。
たとえば「鉄骨のボルトを締める」という記載だけがあったとします。
いつ・誰が・どの種類のボルトを使ってどのように締めるのか、この一文だけではさっぱりわからないですよね。
施工計画書の意図を理解して作成するのと、わからない状態で作成するのとでは仕上がりに大きな差が出ます。そうならないためにも、施工計画書を作る上で大切な心構えを把握しておきましょう。
施工計画の全体的な流れを把握する
正確な施工計画書を作成するには、まずは施工計画の全体的な流れを把握する必要があります。
施工計画書は工事の具体的な方法をまとめたもの
施工計画書とは現場監督である元請け(施工者)が、設計図書の意図に基づいて各工事の工法や工期、安全性、品質の確保、経済性などを充分に検討して作成します。
その後、これらの書類を工事着手前に監督員へ内容を説明し、施主に提出して承認されてからはじめて工事に入ることができます。
施工計画書に記載する主な事項
1)工事概要
2)計画工程表
3)現場組織表(工場製作にあっては、工場組織表)
4)指定機械
5)主要資材
6)主要船舶・機械
7)施工方法(主要機械・仮設備計画・工事用地等を含む)
8)施工管理計画
9)安全管理
10)衛生管理
11)緊急時の体制及び対応
12)交通管理(ダンプトラックの過積載防止についても記載する)
13)環境対策
14)現場作業環境の整備
15)再生資源の利用と促進と建設副産物の適正処理方法
16)その他
なお、施工計画書は工事内容によって必要な項目が異なります。
たとえばコンクリート工事では、配合や打設条件、プラントの場所などの条件を加えたり、建築であれば鉄筋工事や内装工事などの工種別施工計画書を提出することもあります。
また完成検査で、検査官にカタログや認定書・資格証の写しなどの添付書類を求められる場合もありますので、どんな状況でも的確に対応できるようにもれなく作成するようにしましょう。